ムーンショット型研究開発

課題1 数理研究班

PAGE SCROLL

気象制御容易性の定量化

機械学習を用いて、アンサンブル気象予測データを低次元空間に写像します。低次元空間の解析を通して、少しの操作で災害を回避できる災害/非災害の分水嶺(ツボ)を探索し、気象制御容易性の定量化を目指します。

図のようなランドスケープの中を玉が転がる状況を考えます。玉は図の奥(上)の「初期値」の所から図の手前(下)に転がっていきます。

最初の山の麓で、玉は左右のいずれかの方向に転がり続けます。例えば左に行った場合、さらに進んで山が大きくなった所では、黄緑の玉が分水嶺を越えて反対側の谷に行くには、高い山を越えなくてはならないので、大きな労力(エネルギー)が必要になってしまいます。一方、最初の山の麓では、僅かな労力(エネルギー)で(図の「制御入力」のところ)、玉の進む方向を変えることができます。つまり、最初の山の麓(分水嶺が開始する所)を見つけ出すことができれば、僅かな労力(エネルギー)でその後の状況を大きく変化させることができます。

数理研究班では、この様なランドスケープを、台風などの実際の気象現象から描くことを第一の目的とします。また、台風などの進路を予測して、分かれ道となるポイント(最初の山の麓)を探し出し、そこに少しのエネルギーを加えることにより、望む方向に台風等の進路を変更できるか、といった気象に対して有効な制御入力を特定します。

数理研究班

PAGE TOP