2026.01.14 「人工降雪に係る予備実験」完了のお知らせ
「海上豪雨生成で実現する集中豪雨被害から解放される未来」プロジェクトの一環として2026年1月6日から1月15日の期間に計画しておりました実証実験「人工降雪に係る予備実験」につきまして、予定通り無事に完了いたしましたことをお知らせいたします。
本実験は、近年頻発する集中豪雨による被害を少しでも減らすことを目指し、将来的な降雨・降雪制御の可能性を探る取り組みです。プロジェクトでは2050年までに、線状降水帯による災害の抑制を目標に、人工降雨・降雪(シーディング)技術により集中豪雨をもたらす可能性のある雲を集中させない方法の確立を目指しています。
今回の実験は、今後の本格的な実証実験に向けた予備段階の取り組みとなります。これまでの研究成果を踏まえ、安全性に配慮した方法で小規模に実施しました。また実験期間中の実施日は、当日の気象条件をもとに、大雪警報時や風向等の条件を満たさない場合には実施しないなど、安全面を優先して実施判断を行いました。
予備実験の実施にあたり、多大なるご理解とご支援を賜りました関係各位、ならびにご協力いただいた研究機関・関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。
現在、予備実験で得られた知見やデータについて整理・解析を進めております。今後は、実験内容、成果報告、今後の計画を共有する場として、2026年3月上旬に報告会の開催を予定しております。詳細が決まり次第、本ウェブサイト等でご案内いたします。
本プロジェクトは、今後も集中豪雨被害の軽減に向けた研究開発に邁進してまいります。引き続き、皆様のご理解とご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
〈実施日時〉
- 2026年1月7日
陸上実験:13:32~14:10
海上実験:富山湾西方14:43~14:48 - 2026年1月10日
海上実験: 富山湾西方 14:00~16:15(計4か所の雲, 14:12, 15:05, 15:34, 15:41)
陸上実験: 16:05 - 2026年1月12日
海上実験: 富山湾東方:①11:10~ ②11:20~ - 2026年1月13日
海上実験: 富山湾中央: 11:15~11:23
実験速報
(2026.01.14 更新)
4. 2026.01.13 シーディング実験④
・ 能登半島西方から入ってくる寒冷前線の前面で海上実験として実施。
・ 実験としては最適な条件とは言えないものの、実施条件を満たしていた。寒冷前線やその背面の前線では発雷が確認されており、寒冷前線の前面では科学的な成果が見込まれる対象の雲が想定され、翌日の候補最終日は風向の条件を満たさなかったことから、この日に実施。安全面に十分注意し、飛行時間帯を選定した。
・ 11:15から11:23にかけて、8500ftから、ほぼ富山湾の真ん中で、左に旋回しながら30kgのドライアイスを散布。ドライアイス散布の効果は目視では確認できず。
・ その後、12:00ごろまで飛行機の高度を最大26000ftまで上げて寒冷前線を中心に航空機観測。
・ 12:45に名古屋空港に無事に着陸。
3. 2026.01.12 シーディング実験③
・ 富山湾に南西から北東に伸びる雨域に対して2回シーディングを海上実験として実施。シーディング高度は、10500ft。
・ 11:10からの1回目のシーディング (約9kg) では、旋回後、飛行機の航路に沿って雲が落ち込んだ領域を航空機から目視で確認。
・ 11:20からの2回目のシーディング (約21kg)でも、旋回後、飛行機の航路に沿ってシーディングによるものと思われる雲の落ち込みを確認。
・ 11:30以後は、高度を最大20500ftまで上げつつ、シーディング実施領域を確認。
・ 12:00まで観測後、12:45頃に名古屋空港到着。
・ 簡易的なレーダー解析・静止衛星ひまわりの解析では、シーディングによる気象の変化は有意には確認されず、今後さらなる解析が必要。
2. 2026.01.10 シーディング実験②
・ 14:00に空域に到達し、16:15までシーディング実施。当日は陸上・海上実験のどちらも実施可能な天気状況。
・ 海域実験を、対象とする雲を変えて4回実施 (約22.5kg散布)。16:00前後から、残りの7.5kgを陸上実験として入善上空の晴域で散布。
・ 海域実験では、高度約3000mから、成長中とみられる雲に対してシーディングを実施。ただ、当日は上空の風が強く、かつ、雲が激しく変化する状況だった。シーディングを行った雲は変化したが、その改変効果がシーディング効果によるものかは、航空機からの目視では有意に確認されなかった。
・ 陸上実験では、事前の想定通り大気の乾燥度が高く、シーディング散布による雲氷形成は確認されなかった。
・ 17:00過ぎに無事に名古屋空港着陸
1. 2026.01.07 シーディング実験①
・ ドライアイスの落下速度・氷晶形成を観測する、晴域の陸域実験を主に実施。
・ 13:32:20に2回目散布実施後、13:34に園家山からやや東向きの上空にもやもやっとした雲が生成されていて、数分後に消滅したことを地上から目視で確認。 この生成・消失は地上設置ライダーの簡易解析からも裏付けられており、今後詳細に解析予定。
・ 陸域実験では、計2回の雲生成を目視で確認。30 kg のドライアイスのうち、28kg 程度を陸域実験に使用。
・ 残り2kg程度を、今後の海域実験のテストとして、雲頂2000m程度の成長中の積雲にシーディング。なお、雲の上端での航空機からの目視観測により、過冷却水を含んだ雲であることを確認。シーディングとの因果関係は不明であるが、この積雲はシーディング実施後、10分程度でもう少し成長し、そのあと衰退していった。
2026.01 実証実験「人工降雪に係る予備実験」
「人工降雪」に関する予備実験を富山湾近海の上空にて実施いたします。
実証実験の詳細及び実証実験の実施判断基準につきましては、下記PDFからご確認ください。


